コラム
海外に開発チームを持てるラボ型開発(ラボ契約)とは?(メリットとデメリット)

■目次
・ラボ型開発(ラボ契約)とは
・ラボ型開発の4つのメリット
・ラボ型開発の2つのデメリット
ラボ型開発(ラボ契約)とは
ラボ契約とは海外での開発(オフショア開発)における契約形態のひとつで、ある一定期間(半年〜数年)、特定のエンジニアを確保し自身のプロジェクトを担当させる契約形態です。
ラボ型開発のメリット
このラボ型開発のメリットは以下のような点があげられます。
(1)コストが抑えられる
(2)仕様変更や機能追加の際に見積り調整が不要
(3)ノウハウを蓄積しやすく、優秀なエンジニアを常に確保できる
(4)プロジェクト単位で人員調整でき、実際の雇用よりもリスクを抑えることができる
(1)コストが抑えられる
ラボ型開発で得られるコストメリットは、オフショア開発におけるコストメリットとほぼイコールです。プログラマの単価をみてみると、日本を1とした場合ベトナムでは1/4、ミャンマーは1/8といった費用で開発を委託することも可能です。技術面で日本人と比べて劣るといったこともありません。
(2)仕様変更や機能追加の際に見積もり調整が不要
通常、請負契約の場合、初期開発が完了し、その後追加開発が発生した場合、その都度見積もりを調整して・・・ということが発生してきます。ラボ型開発(ラボ契約)の場合には、期間契約ですので、その期間中は契約のエンジニアチームを、言わば自由に管理することができます。
例えば、3名のエンジニアをラボ契約したとして、最初の3ヶ月は3名ともがっつり新規開発にアサインし、その後追加で発生する新規機能の開発は2名をアサイン、残る1名は細かな改善要求やバグ修正にあたらせるといったかたちで臨機応変に体制を組むことができます。
(3)ノウハウを蓄積しやすく、優秀なエンジニアを確保できる
ラボ型開発(ラボ契約)では、中長期的に固定でチームを確保できるため、①ノウハウが蓄積しやすい、②優秀なエンジニアを常に確保できる、といったメリットがあります。
ラボで契約したチームはその期間中、発注者の専属チームとなります。そのためノウハウを蓄積しやすく、またそのノウハウが溜まっていくほどに、開発スピードの向上も実感することができます。自社のメンバーと同じように、チームとしての結束力が徐々に上がっていったり、開発スキームが次第に完成されていくことなども開発スピード向上に寄与するでしょう。また、通常の請負契約の場合には、発注の度に毎回同じ人をアサインできるとは限りませんが、ラボの場合には同じ人材を一定期間確保しつづけることができます。
(4)実際の雇用よりもリスクを抑えることができる
ラボ型開発(ラボ契約)の最後のメリットは、固定費である人件費を変動費にすることができることです。
通常、中長期でアプリやWebを利用したサービスや新規事業を開発する際は自社で人員を採用するのが良いでしょう。ただ、日本ではエンジニアが枯渇しているため採用がままならない上に、優秀な人材をいざ採用しようものなら相応の固定費がかかります。多くの人数をかけて一気に開発をするフェーズもあれば、それほど人数を必要としないフェーズもあるでしょう。
そこで、自社の人材と同じように管理ができ、でも半年や1年といった一定期間の契約なのでプロジェクト単位で人員、人件費を変動費として調整できるという点で、ラボ型開発がメリットを発揮します。
ラボ型開発のデメリット
一方で、以下の様なデメリットもあります。
(1)ラボ契約の期間中は一定量の発注が必要
ラボ型開発(ラボ契約)は、一定期間一定の人数を確保する契約形態のため、期間中はそのリソースを無駄にしないためにも、一定量仕事を発注する必要があります。
ただ、先に述べたようにそのリソースの活用の仕方については自由です。もちろんそのエンジニアのスキルによって制約はありますが、1プロジェクトが終わったあとに例えば全く違う新しい開発を任せたりしても問題はありません。
仕事がなくても、契約人数分の費用が期間中発生しますから、最大限の効果を発揮するためにも、発注側も注意してマネジメント・運用を行っていく必要があります。
(2)チームビルディングに一定の時間を要する
ラボ型開発(ラボ契約)は、請負契約のように、案件を丸投げして終わりという契約形態ではありません。どちらかというと、契約期間中は発注者にとっての自社専属チームがつくというイメージですので、同じチームとして一緒に開発していく意味合いが強いのです。
ですから、例えば最初は少し時間をかけて、チームメンバーにサービスコンセプトを理解してもらったり、適切な体制やコミュニケーションの方法を構築したりといったことが場合によっては発生するでしょう。またそれが、一緒に中長期間開発を行っていくチームにとって重要なこととも言えます。
もちろんセカイラボの開発チームは、日本企業との開発実績が豊富にありますので円滑にプロジェクトを進めるためのノウハウを持っています。ただ発注側にとってのやりやすい体制等もあるかと思いますので、はじめにすり合わせの期間が必要になります。
しかし、ひとたび効率の良い体制およびチーム内での信頼関係が築け、またメンバーのサービスへの理解が深まったりコミュニケーションがスムーズになっていくことで、スピードは数倍にもなり、結果的に少ないコストで開発・運用が可能になることは言うまでもありません。
では、このようなメリット・デメリットを踏まえて、ラボ型開発にはどんなプロジェクトが向いているのかを見ていきます。
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