コラム

Pocket

【レポート後編】パソナ社主催:グローバルソーシングセミナー

カテゴリ:その他

 

第2部 パネルディスカッション
テーマ「オフショア・ラボ型開発の活用事例」

第2部では、日産テクノベトナムの八尾氏とモンスター・ラボ/セカイラボの鮄川で『オフショア・ラボ型開発の活用事例』というテーマでパネルディスカッションを行いました。

※前編はこちらです。https://www.sekai-lab.com/topic/65

◆森本様(以下、敬称略)

「お二人とも、先ほどは熱い講演をありがとうございました。とても感動致しました。さて、事前に会場の皆さんからお二人に聞いてみたい質問を募っております。

このディスカッションでは、お二方に、国も言語も文化も風習も異なる多数の外国人エンジニアをどのようにマネジメントしながら仕事を進めていくのかというところの秘訣をお伺いしていきたいのですが、まず初めのシンプルな質問として、そもそも何故、お二方は、数ある国の中からベトナムという国を事業拠点に選んだのでしょうか?」

◆鮄川

「弊社は、日本と中国から拠点を拡げていった経緯がありますが、 拠点となる国を選ぶ第一に大切なポイントとなるのは、その国の人口の数と質です。そして、第二に日本語の環境や日本のカルチャーに対する理解です。その点で、ベトナムは最適な国の一つだと思ったからです。

弊社がダナンを選んだ理由は、ハノイ、ホーチミン等は既にかなり多くの日本企業様が進出されており、競争が現実的には厳しくなってきているというのが一つです。また、弊社は中国における開発拠点を内陸の成都という都市に置いていますが、その経験から内陸都市はコストの上昇が比較的ゆるやかだということが、弊社の中国の成都拠点運営の経験からわかっていたので、そういった意味でも内陸寄りのダナンが適していると考えました。

◆八尾様(以下、敬称略)

「何故、ベトナムなのかという質問は非常に多くの方からされるのですが、それは最初に会社を作った人間に聞いて下さい。(笑)ですが、一つ言えることは、先ほど鮄川さんもおっしゃっていたように、ベトナム人エンジニアは、非常に優秀だということです。あとは、日本語を勉強する環境がとても整っていて、かつ親日である、という点が非常に大きいです。日本に対してリスペクトの念を持っている人がとても多いですね。

◆森本

「なるほど。ベトナムには優秀な人材がとても多いということですが、彼らの労働に対する考え方であったりとか、日本人エンジニアの価値観と比べて何か異なる点はありますか?」

◆八尾

「一言で言うと、全体的にとても真面目です。多少、男性はあまり働かない傾向はありますが、女性はとてもよく働きます。日本の仕事を学びたいという姿勢が強く、行動力はかなりある印象です。」

◆鮄川

「先ほど、八尾さんもおっしゃっられたように、日本の仕事に対する興味は他の国に比べても高いと思います。インド等も優秀ではありますが、欧米諸国の方向を向いている人が多く、その点ベトナム人のモチベーションは高いです。

弱いところも言っておくと、英語を扱える人材が少ないという点と、いい悪いではありませんが、先ほどもあったように家族を非常に大切にする国民性ですので、日本人のワークスタイルを一方的に押し付けるのではなく話し合いでお互いの理解を深めていかなければいけないところはあると思います。」

◆森本

「ベトナム人をマネジメントする際の課題は他にありますか?」

◆八尾

「先ほど、ベトナム人はあまり先のことを考えない人が多いと言ったのですが、給料がいいとすぐに他の会社へ移ってしまう人が多いですね(笑)」

◆鮄川

「非常に柔軟で仕事をやりやすい部分はあるのですが、もう少し提案をしてくれるとか、言われっぱなしではなくて反論してきたりしてもいいのかなと思うことは個人的にはあります。」

◆森本

「お二人は、多くの外国人エンジニアをマネジメントされているわけですけれども、特に気をつけている事などはありますか?」

◆八尾

「日本人社員のベトナム人社員に対する意識には気をつけています。日本の社員には常に彼らにリスペクトの気持ちを持つように言い聞かせています。」

◆鮄川

「弊社は、一年で一気に200人規模を大きくしたので短期的に成果を出す必要があったのですが、一つ大きなポイントとしては、代表者がベトナム人という点ですね。私たちは日産さんのように長期的な教育体制を持つ事が出来ないので、リーダーシップを持つ信頼できるベトナム人にマネジメントをしてもらっています。ただ、要所要所で日本人を200人に対して10人ほどミドルマネジメントとして送ってバランスを取っています。ただし、トップはベトナム人にしてみんなを精神的に引っ張るという形にしています。」

◆森本

「経済的なインセンティブという観点ではいかがでしょうか。」

◆八尾

「やはり、経済的なインセンティブは社員を持続させる上で非常に重要になってきますね。例えば、勤続何年以上ならこのポストが約束されているとか給料が上がるなどですね。」

◆鮄川

「今もらっている給料の2倍や3倍で引き抜かれてしまうことは海外だとどうしてもあるのですが、1.5倍程度の給料なら留まってもらえるような会社を目指しています。そのためには、エンジニアとしてスキルアップができるなどモチベーションを感じてもらえるようなところを意識しています。」

◆森本

「最後の質問ですが、いまASEAN諸国で人材や経済の変遷が予想されている昨今ですが、自動車業界、IT業界も構造が変わってくるのではと思うのですが、お二人はどうお考えですか?」

◆八尾

「基本的には自動車産業のあるところ、自動車の需要のある国が焦点になってきますので、インドネシア、タイというのが先行して拠点なども作っていくことになると思います。自動車産業がどれだけ盛り上がるかがキーですね。」

◆鮄川

「マーケットとしての指標と拠点としての指標は相反する部分はあるのですが、注目するのは、一人当たりのGDPと人口です。そういう意味では、タイ、インドネシア、マレーシアがマーケットとして大きくなると、それに付随してソフトウェア産業も大きくなるということです。

 

一方で、純粋に開発拠点としてみた場合、一人あたりのGDPが低いベトナムとフィリピンが魅力的だと思います。あと、海外のCTOの比率から考えても、欧米の仕事を請けるなら、まだまだインドも外せないなと思います。」

◆森本

「ありがとうございます。これから外国人エンジニアを活用したい、海外拠点をもっと有効に使いたいという会場の方々にメッセージをお願いします。」

◆鮄川

「まず大切なことは、小さなところからでも始めてみるということですね。ただ、初めから拠点を立ち上げたりエンジニアを集めるというのはハードルが高いと思いますので、先行して海外現地でコミットしている弊社のようなサービスを活用するなどして、短期的な成果ばかりを追わずに戦略を作って、じっくりと腰を据えて取り組んでいくことが必要だと思います。」

◆八尾

「弊社は、15年間やってますが、1年やそこらでは結果は出ないのでじっくりと腰を据えて、現地の彼らをリスペクトしながら取り組んでいくことが重要だと思います。」

◆森本

「お二方、本日は誠にありがとうございました。」

まとめ

いかがだったでしょうか。グローバル化という言葉が使われ始めてから久しいですが、実際にグローバル展開をどのように行い、外国人人材をどう活用しているのかという具体的な事例をご紹介させて頂きました。海外展開を考えているご覧になっている皆様も小さなところからグローバルソーシングを活用・検討してみてはいかがでしょうか。

※前編へのリンク

https://www.sekai-lab.com/topic/65

WEBサービス開発やスマホアプリ開発、
業務システム開発、ローカライズなら
「セカイラボ」

サービスに関する問い合わせ