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[見積もってみた 第1回]家計簿アプリを見積もってみた

カテゴリ:見積もってみた

 

「アプリってどれくらいの金額で作れるんだろう?」
「企画書を通すために、ざっくりとアプリ開発の概算が知りたい」
「できれば似たようなアプリの見積もりを見つけて、それを真似したい」

そんな企画者さん必見!アプリやWebサービスの見積もり額を知ることができる連載「見積もってみた」を始めました。 この連載では、「架空のアプリ企画」や「よくあるアプリ・機能」にフォーカスし、それを開発するとどれくらいかかるのかを、実際に見積もってみます。

今回は海外旅行事業をもつセカイジャーニー株式会社(もちろん架空の会社)が、 新規事業の1つとして自社アプリ開発の見積もり依頼をしたと想定しました。

自社アプリ開発の企画概要

アプリ名:
「セカイ家計簿 ~ 海外旅行をした気分になる家計簿アプリ」

アプリ概要:
家計簿をつけるだけで海外旅行にした気分になれるアプリ【セカイ家計簿】
使えば使うほど海外旅行ツアーの割引クーポン発行もできちゃうお得なアプリです。

<<毎日楽しく続けられる、こんな機能があります>>
・直感的でわかりやすい支出記入画面!
・記入した支出額から、海外で何を買えるのか、何ができるのかがわかる!
・支出を記入するたびに、海外の綺麗な写真が表示される!
・グラフの背景が各国の綺麗な写真が日替わりで表示される!
・アプリを使えば使うほどお得に!弊社海外旅行ツアーの割引クーポンの発行!

<<例えば、こんな体験>>
・コンビニで使う昼食代500円で、中国成都なら担々麺が5杯分食べれる!
・飲み会代5,000円あれば、オーストリアのオーケストラが聞けちゃうかも!
・8,000円あっても、アメリカではそこまで贅沢できない!

アプリの目的:
1:海外(旅行)にもっと興味を持ってもらいたい。
→日常の習慣と、非日常の海外風景をつなげたい = 家計簿。
→お金と海外の関係性、知の欲求を刺激する = 物価目安。
2:弊社海外旅行事業に送客したい。
→面白そうなモノやコトに出会ったら、そのままツアーや旅行をしてほしい。

自社アプリ開発の企画詳細

Googleスプレッドシートに詳細をまとめました。

見積もり額に特に影響しそうな要件をピックアップすると、
対応OS/端末:iPhone5, 5c, 5s, 6, 6+ のiOS7以降。Galaxy, Xperia, Nexus5シリーズのAndroid4.1以降。
アプリの仕様:サーバー連携、DBを外部サーバーに構築する、管理画面が必要である。
画面数:15画面
体制:開発側でPMを用意する。オフショア開発会社に依頼する場合は翻訳者(コミュニケーター)が必要になる。
では、この条件で見積もり依頼をしてみましょう。

見積もってみた

話を簡単にするために、今回は見積もり額をアプリ開発の実装全体工数×リソース単価で算出しました。実装全体工数の算出は、各機能の実装工数の合計にテスト工数(全体工数の40%)を上乗せしました。 その結果、今回の家計簿アプリを開発するためには、291.2人日かかることがわかりました。
プロジェクトへのアサイン割合ですが、エンジニアは全体工数の100%、プロジェクトマネージャーは10%、コミュニケーターは50%とします。

日本の開発会社に請負契約で依頼した場合

まずは日本の一般的なアプリ開発会社に請負契約で依頼する場合を考えてみます。 日本人エンジニアが入る想定なので、コミュニケーターは必要ありません。 プロジェクトマネージャーの人日単価を5万円(月単価100万円)、エンジニアの人日単価を4万円(月単価80万円)とすると、アプリ開発にかかる費用は…

日本の開発会社に依頼した時の家計簿アプリの見積もり額

全体工数291.2人日で約1310万円となりました。いかがでしょう。予想していたよりも高い金額でしたか?iPhoneとAndroidをそれぞれフルネイティブ実装するため各プラットフォームで費用がかかり、外部データベースとの連携や運営用管理画面の実装があるためサーバー側の工数もかかっています。

全体工数を抑えるためには、例えばフルネイティブ実装ではなくWebアプリやハイブリッドアプリにすることで、共通のソースコードでiPhoneやAndroidに対応でき、デバイス固有の実装工数を削減することができるかもしれません。

ベトナムのオフショア開発会社に請負契約で依頼した場合

次に、ベトナムのオフショア開発会社に請負契約でアプリ開発を依頼する場合を考えてみます。 オフショア開発なので、日本語を現地語(または英語)に翻訳してくれるコミュニケーターが必要です。また、ベトナムの人件費は日本に比べて安価です。

プロジェクトマネージャーの人日単価を3万円(月単価60万円)、エンジニアの人日単価を2万円(月単価40万円)と、コミュニケーターの人日単価を1.2万円(月単価40万円)すると、アプリ開発にかかる費用は…

ベトナムのオフショア開発会社に依頼した時の家計簿アプリの見積もり額

日本のアプリ開発会社に依頼したときに比べて、35%OFFの845万円となりました。見積もり額が下がった要因は人件費です。日本のアプリ開発会社に依頼した場合と異なりコミュニケーターが入っていますが、それでも日本との人件費の差が効いていることがわかります。

ベトナムのオフショア開発会社にラボ契約で依頼した場合

最後に、ベトナムのオフショア開発会社にラボ契約でアプリ開発を依頼する場合を考えてみます。 ラボ契約とは、エンジニアを期間で契約する形態で、成果物ベースの請負契約とは異なります。ラボ契約について詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。
さて、契約形態以外は先ほどと変わりませんが、見積もり依頼の結果はこうなります。

ベトナムのオフショア開発会社にラボ契約で依頼した時の家計簿アプリの見積もり額

さらに200万円下がって641万円でした。日本のアプリ開発会社に依頼した場合と比べると、約半額になったことがわかります。

なぜ、請負契約とラボ契約で単価に差が出るのでしょうか。それは、請負契約の見積もり額には「実装リスクや瑕疵対応を考慮した金額」を上乗せしているからです。 請負契約は成果物にコミットする契約ですから、実装難易度の読み間違いや仕様変更、瑕疵対応といったものを考慮しなければなりません。 これはオフショア開発に限らず、日本の開発会社の見積もり額の多くに含まれていると思います。

一方でラボ契約は、エンジニアを期間で契約する形態ですから、上記の金額がほとんど上乗せされません。なので、エンジニアの単価が下がっているわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はアプリの機能単位の見積もり額にフォーカスせず、契約形態で見積もり額を比較してみました。 皆さんにお伝えしたいのは、家計簿アプリを開発するのにこれくらいの金額が必要です!ということではなく、

・オフショア開発を使えば、人件費の差額でコストを抑えられる。
・請負契約では不確実要素が多ければ多いほど見積もり額が高くなる。

ということです。新規アプリやWebサービスを開発する場合、どうしても不確実要素が多く仕様変更が頻繁に発生しそうな場合、ラボ契約も考えてみてはいかがでしょうか。 次回以降は既存のアプリやよく使われる機能にフォーカスして、例えば「このアプリを開発するとしたら…」「この機能を実装するなら…」といったことを解説していく予定です。

セカイラボは日本語やディレクションサポート付きでオフショア開発チームとラボ契約を結ぶことができるサービスです。オフショア開発やラボ契約にご興味のある方、詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。

免責事項

・今回のシミュレーションは当記事用に作成した簡易的なものであり、同じ要件をセカイラボまたは他社様に依頼した場合、全く同じ見積もり額が提示される保証は致しかねます。
・当記事はアプリ開発費用の目安として、オフショア開発会社に依頼した場合の目安として、参考程度にとどめてください。
・記事内で使用しているリソースの単価やアサイン割合は、リソースのスキルやプロジェクトの詳細によって変わります。
・当記事で使用した企画「セカイ家計簿」は、現在または過去にセカイラボにお問い合わせいただいた内容とは関係ありません。

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