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なぜ、北欧にはIT先進国が多いのか?

Stockholm Sweden Cityscape

世界のIT先進国ランキングには、毎年のように北欧の国々が並んでいます。なぜ、次々と新しいアイディアが、北の国から生まれてくるのでしょう? 各国の最新のIT事情をご紹介し、その秘密に迫ります!

スウェーデン:TVも音楽もクラウドで

スウェーデン語で、クラウドのことを「モールン」と呼ぶそうです。最先端のモールンなサービスをご紹介しましょう。

Magine

Magine

昨年から、スウェーデンでは「Magine」というテレビ番組配信サービスが始まっています。料金は月額固定制。Webやモバイル経由で、国内外の約30チャンネルの放映を観られるそうです。

ワンセグの使えない端末でも、もっと手軽に地上波のテレビ番組を楽しみたいというニーズに答えています。iPhoneユーザーになってから、私はテレビを見る時間が激減しました。「Magine」のようなサービスが広まれば、デジタル世代のテレビ離れを止められるかもしれませんね。

Spotify

「Spotify[https://www.spotify.com/]」は、言わずと知れた、スウェーデン発の音楽ストリーミング配信サービスです。2006年スタートで、サービス提供国は57ヶ国以上。世界中に約4000万人のユーザーがいます。

日本ではまだ使えませんが、ぜひサービス提供して欲しいですね!

フィンランド:ノキア凋落と新興スタートアップ

ムーミンと、森と湖で知られる国、フィンランド。実はIT大国で、携帯電話の「Nokia(ノキア)」を初め、「Linux」や「MySQL」などのOS、データベースなども生み出しています。

近年は、ソーシャルゲーム開発でも活躍が目立ちます。今年8月には、ゲームメーカー「Supercell」が、ソフトバンクに買収されるというニュースが流れたばかりです。(昨年秋に買収したガンホーより売却)

フィンランドでのベンチャーブームはなぜ?

スタートアップ企業を支援する取り組みも盛んです。フィンランド技術庁からは、研究開発やベンチャービジネスを対象に、年間5億5500万ユーロ(約713億円)もの資金援助がついているそう。そのうち約25%が、有望なスタートアップ企業向けの予算です。すごい規模の金額ですね!

なぜフィンランド技術庁は、これほどスタートアップ企業に出資するのでしょう?

それはズバリ、ノキアが落ち目だから・・・なんですね。

これまでフィンランドでは、ノキアが国内の雇用を支える頼もしい(唯一の?)存在でした。ところが、AppleのiPhoneや、Samsungのタブレットに押されて、ここ数年でノキアは27%も社員をリストラしました。

元ノキアの優秀な人材が新興スタートアップ企業に流出し、空前のベンチャービジネス・ブームが起きているんです。

エストニア:バルト海のシリコンバレー

Evening scenery of Tallinn, Estonia

無料でテレビ電話が利用できる「Skype」は、エストニアの首都・タリンで開発されました。

タリンは、バルト海に面した美しい都市です。中世のハンザ同盟の面影を残す旧市街が、たくさんの観光客を集めています。私も数年前に旅行しましたが、赤茶色の屋根と城壁が並ぶ、かなり素敵な街でした! ヨーロッパの街歩きが好きな人にオススメです。

歴史ある古都のタリンですが、今ではヨーロッパのIT産業の中心地。「ネクスト・シリコンバレー」と呼ばれています。

バルト3国の最北にあるエストニアは、人口1300万人ほどの小さな国です。元はソ連邦に属していましたが、90年代に自由化の波に乗って独立した、新しい国でもあります。

国レベルで進むITの活用

この小さな新しい国が、2000年代からIT先進国として有名になりました。

国の仕組みを作る時期に、ちょうどITの発展が重なってラッキーだったのかもしれません。社会全体が新しく、伝統や因習にとらわれることもなかったのです。

2008年には「電子閣議」システムを導入。世界で初めて、議会選挙でインターネットを利用した電子投票を実現したのもエストニアです。今では、全体の25%以上がオンライン投票です。

義務教育では、IT科目が必修だそうです。小学生からアプリ開発を教わり、プログラミング教育を受けているとのこと。

15歳になると国民IDカードが発行され、オンラインで税金の申告や住民登録ができます。病院の予約やネットバンキングなども、このIDカードでインターネットから利用可能です。

すごく便利で羨ましくなりますね。SFに出てくる未来社会を、一足先に実現しているみたいです。

まとめ

いかがでしたか? 北欧諸国とIT産業の現在について、駆け足でご紹介しました。

この他にも、ノルウェーではWebブラウザ「Opera」が開発されています。また、デンマークにはオブジェクト指向のスクリプト言語「Ruby」による、アプリ開発用のフレームワーク「Rails」があります。

北欧の長くて厳しい冬が、ITの発展をもたらしたのでしょうか? 上に挙げたのは、充実した福祉サービスや、デザイン家具などで知られる地域ばかりです。素敵なインテリアの室内にこもって、プログラミングに熱中・・・なんて、IT開発にピッタリの環境なのかもしれませんね。

参考
ガンホー、特定子会社GGF B.V.の全株式を357億円でソフトバンクに売却

GungHo Online Entertainment, Inc.’s Transfer of Shares in its Specified Subsidiary to SoftBank

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pickwick / Writer
オープンシステム系SE、編集者などを経て、フリーのライター・翻訳者として活動。主にコンテンツビジネスやSNSマーケティングについて記事を執筆しています。好きな国はフィンランド。