uncategorized

外注の契約書で明示した方が良い3つのポイント

契約書と万年筆

何のために契約を結ぶのか?

「旧約聖書」というものがあります(新約聖書もありますが)。この「約」とは「契約」のことであり、神と人間の契約が示されています。では「契約」とは何かというと、「義務(債務)の発生を目的とする合意」と定義されています。つまり、契約当事者同士が互いに行うべき義務を明示して約束するものです。システム開発を外注に委託、あるいは外注として受託する場合に、契約を結びますが、それは互いに遂行するべき「義務」を合意して、その後の業務をスムーズに進めるためなのです。

逆に言えば、ここに示されていないものは「義務」ではないのでそれを相手に強要することは出来ません。しかし、日本の商習慣ではあまり細かい契約を取り交わさないことが通例になっています。「互いに誠意をもって」業務を遂行することが契約書に書かれているのですが、誠意というのは目に見えないものなので、具体的には何も規定していません。今後、契約主体が日本人、日本企業同士で無くなってくる時代に、互いの努力だけに期待した契約で済ますというのは無理があります。
なので、可能な限り次の3つのポイントを契約書に書き込む様にしていきましょう。

契約書に記載すべき3点

何をするのか?を明示する

この契約で行うべきことが明示されているかを確認しましょう。例えば、スマホアプリを開発する場合には幾つもの作業項目があります。
「機能要求をする」「機能要求に対する仕様を策定する」「仕様を承認する」「仕様に従った機能を開発する」「開発した機能が動作することを検証する」「納品された機能を検収する」などなど。。。

これらの作業項目を誰がやるのか?ということが明示されているでしょうか?また、その期限は記載されているでしょうか?開発プロセスについてちゃんと明記されているでしょうか?
その様な項目がない場合、何を要求しようが何を開発しようが自由ということになってしまいます。

お互いの役割を明示する

あなた、あるいはあなた方は何をする責務があるでしょうか?何に対して責任を持っているでしょうか?契約相手の責任は明記されているでしょうか?システム開発にあたって、「要求機能の決定」を発注者がしないことで、プロジェクト期間が延びることがよくあります。もちろん、商談の中で決定を促すということは重要ですが、そもそもそれを責務として認識していない場合があります。なので、互いの役割は明記することが必要です。

支払の条件を明示する

ビジネスでお金のやり取りを曖昧にすると後々大変なことになります。支払の条件は可能な限り明確に指定するべきです。納品の条件、検収の条件、検収から支払までの期間等です。検収については何をもって受入れとなるのか、その期間を含めて設定しましょう。これは受託者は元より、委託者にとっても主要な義務となるので、自分たちが可能な条件をあげるべきです。

約束は神聖だが、破れない訳ではない

契約は神聖なものです。しかし、破棄出来ないわけではありません。そのための解約条項なども設定されます。もちろん、解約するとなるとビジネスの関係では非常にセンシティブになってしまいますが、契約が遂行できない場合は解約されるべきですし、その時のペナルティも契約通りに遂行されるべきです。

日本の契約書では「誠意をもって」と書かれていますが、これは誠意ではなく「規定に従って」対応されるべきだと思います。もしかしたら、契約を細かくすることによって契約に至るまでのプロセスが長くなってしまうかもしれません。しかし、これからグローバルなビジネス展開が当たり前になってくると今までの様に「互いの善意」を期待した契約ではうまくいかないケースが出てきます。そのためにも契約の作り方を変えていきましょう。


SEKAI LAB TIMES(セカイラボタイムス)は、アプリ・Webサービス開発を世界中のエンジニアチームに依頼・発注できるグローバルソーシングプラットフォーム「セカイラボ」が運営しているブログメディアです。


KENTARO FURUKAWA / Project Manager
業務システムからスマホアプリ開発まで多様なシステム開発現場でプロジェクトマネージャをつとめる。ICタグシステム開発のベンチャーや物流会社の経営企画などで、事業開発や事業改善を主導。現在はフリーのプロ・プロジェクトマネージャとして活躍。