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月間利用ユーザー数8億人超の中国産化物アプリ「Wechat(微信)」のビジネス活用法とは?(前編)

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皆さん、初めまして。SEKAI LAB TIMESを運営している株式会社モンスター・ラボの中国成都支社に出向中の守屋と申します。

弊社では、2011年より日本企業様を中心にアプリ・Webサービスの開発を行っておりますが、最近では日本国内のみならず、海外向けサービスの開発に関するお問い合わせも増えてきています。特に「中国市場を主なターゲットとしたインバウンド/ローカライズ施策を試してみたいが、何から始めればいいのかわからない」というお客様のお問い合わせも増えてきており、対中国向けの開発も多数行っております。

今回は、そのような課題にお悩みの方向けに中国最大級のコミュニケーションチャットツール「Wechat(微信)」に焦点を当て、その概要と活用ポイントについて紹介させていただきます。

そもそもWechatって何?

Wechat(微信)とは、中国大手IT企業のテンセントが提供している無料インスタントメッセンジャーアプリです。ちなみに、微信とは少ない文字数の手紙の事を指します。このサービスの機能は、基本的に日本でもおなじみのLINEと同等の機能を持っているのですが、中国におけるスマートフォンユーザーの約9割がダウンロードしており、月間アクティブユーザー数(MAU)は8.06億人(2016年8月時点)を誇るまさに化物級のサービスです。

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私が中国へ赴任して、最も驚いたことの一つが、決済に関するITインフラの発達でした。財布を持たずに外出したとしても、飲食や交通関係の支払いは全てスマートフォン一つで済んでしまうのです。そして、そのITインフラの中心的立役者となったのが、「Wechat公式アカウント」の存在です。

9つのWechatインターフェース

Wechat公式アカウントとは、アプリのプラットフォーム上で個人や企業が作成出来るアカウントで、一般ユーザーが各アカウントをフォローすることでフォロワーにコンテンツの発信、該当サービスを利用してもらうことが可能となります。

公式アカウントは、大きく2つのタイプのサービスに分かれており、一つは「订阅号」。もう一つは、「服务号」です。

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订阅号は、コンテンツ配信を主軸においたメディア運用が可能なアカウントです。イメージとしては、Facebookの公式アカウントが近いかもしれません。

中国のITインフラを支える中核部分の肝は、図の赤枠で囲っている「服务号」の拡張性にあります。この服务号は、「九大高级接口(9つのWechatインターフェース)」とWechatPaymentの使用ができる事が大きな特徴です。

「九大高级接口」とは、Wechatが公開しているインターフェースで、主に以下の9つ機能を含みます。
・音声識別
・カスタマーサポート
・OAuth2.0
・QRコードの生成
・ユーザーの現在地情報の取得
・ユーザー基本情報の取得
・フォロワーリストの取得
・ユーザーのカテゴライズ
・各種メディアファイルのDL/Upload

この9つの機能を活用すれば、通常何百万以上もコストが掛かるようなアプリの機能を公式アカウント上で実現してしまうことが出来ます。例えば、コンテンツ配信から位置情報を利用した、より強力なO2Oソリューションを手軽に展開出来るのです。(この部分のより詳しい解説は後半に譲ります)

Wechatで開発を行うメリット・デメリット

弊社の開発経験から、Wechat開発を行う際のメリットとデメリットを下記にまとめてみました。

【メリット】

①ビジネス的観点
・8億以上のユーザーがいるプラットフォーム上にサービスを展開出来る。
現在、中国国内にはアプリをリリースするためのプラットフォームが乱立しており、どこを信用して利用して良いのかわからないという状況が続いています。しかし、各機能が統一されたプラットフォームでユーザーは、フォローボタンを押すだけでサービスを享受出来るので、非常に利便性が高く、アプリをダウンロードするよりも利用する心理的なハードルが低いです。

②開発/運用的観点
・Wechatアプリのカスタマイズ及びHTML5での開発のため、1言語で両OS対応でき、開発コストが低くなる。
・Wechatアプリ内にある機能を使用する事ができるため、開発コストが低くなる。
・アプリストアへの申請が不必要のため、審査期間/リジェクトを気にせず、内容更新をスピーディーに行なえ、アプリよりも運用が非常に楽。
・配信したコンテンツがそのままWechat内の各ユーザーのタイムラインに共有されるため、情報の2次拡散スピードが速い。

【デメリット】

・操作性/デザイン性
ネイティブアプリのような滑らかな操作性であったり、アプリ独自機能の追加、UI/UXのカスタマイズには制限があるので、楽器アプリやリアルタイムなレスポンスを求められるサービスには向いていないという特徴があります。

最後に

日本ではまだそれほどメジャーな存在ではないWechatですが、ユーザー数や決済システム、プラットフォーム活用の可能性などを鑑みると、今後より巨大なサービスとなっていくことは間違いないでしょう。次回の記事では、Wechatのより具体的な実践活用法を紹介いたします。

お問い合わせ先

Wechat開発やアプリ開発について、より詳しく聞きたいという方は下記よりお気軽にお問い合わせください。

モンスター・ラボお問い合わせフォーム


KEIKEN MORIYA / 中国成都支社ビジネスプロデューサー
株式会社モンスター・ラボの中国成都支社にて、日本向けのサービス開発だけでなく、対中国国内のサービス企画・開発にも携わっています。好きな食べ物は麻婆豆腐。四川省は辛い食べ物が美味しいので、是非食べに来てください。