グローバルソーシング

86%の日本企業が人材不足を実感、世界一人手不足な国へ

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「ウチは人手が足りなくて困ってるんですよねえ。」

日本の企業に勤めるサラリーマンの読者なら、一度はこのようなセリフを聞いたことがあるのではないだろうか。仲間内での単なる愚痴で終われば良いが、状況はより深刻なようだ。

総合人材サービスのマンパワーグループが2016年末に発表したデータによると、86%の日本企業が人材不足を感じており、その結果、世界(43カ国中)で最も人手が足りていない国としてランクインされた。

参考:マンパワーグループ、2016/2017年人材不足に関する調査結果を発表

日本は第2位の台湾を大きく引き離し堂々の1位

調査は、43カ国42,341の公的機関・民間企業を対象に実施された。グローバルの統計を見ると、人材不足を感じている機関・企業は昨年の38%より2%プラスの40%という結果に。世界規模で年々必要な人材が足りていない状況が加速しているようだ。

日本は第2位の台湾を10ポイント引き離し1位に

日本は第2位の台湾を10ポイント引き離し1位に

また、人材不足を感じている企業数の推移を見ると、年々右肩上がりで数字が上昇している。

2016年は、過去最高の86%を記録

2016年は、過去最高の86%を記録

世界的に不足しているIT人材

日本企業は、どんな職種の人間が足りないと感じているのだろうか。下記がそのランキングである。

<日本>
1位: エンジニア(機械・電気・土木のエンジニア)
2位: ITスタッフ(開発者、プログラマー、データベース管理者、ITリーダー/マネージャー)
3位: 営業/販売職(営業担当、営業アドバイザー、小売販売員)
4位: 会計・財務スタッフ(仕訳入力担当、公認会計士、証券アナリスト)
5位: 営業マネージャー

グローバルにおいても、IT人材の数は、常に不足しているようだ。

<グローバル>
1位: 熟練工(電気技師、大工、溶接工、れんが職人、左官、配管工、石工など)
2位: ITスタッフ(開発者、プログラマー、データベース管理者、ITリーダー/マネージャー)
3位: 営業/販売職(営業担当、営業アドバイザー、小売販売員)
4位: エンジニア(機械・電気・土木のエンジニア)
5位: 技術者(製造、オペレーション、または保守技術者)

なぜ、人が集まらないのか?

レポートには、人材確保が困難な主な理由として、下記が挙げられている。

1位: 応募者不足/応募者がいない 29%
2位: ヒューマンスキル不足 20%
3位: 専門技能不足 17%
4位: 経験不足 14%
5位: 給与面(提示額を上回る額を希望) 8%

応募者がいないという状況に対して、日本企業は現在どのような対策を行っているのだろうか。次がその主な例だ。

1位: 既存スタッフへの研修・能力開発 22%
1位: 業務をアウトソーシング 22%
3位: 新たな人材調達戦略を検討 21%
4位: 採用時により高い給与を提示 16%
5位: 既存人材プール外から採用 15%

新しい応募者が来なければ、既に在籍している社員の能力をより高めるか、必要な業務を専門に行っている企業へアウトソーシングするという流れが現在一般的になりつつあるようだ。

世界的により加速する人材不足問題

先ほどの図でも示されているとおり、世界的に人材不足で悩む企業の数は増加し続けている。特に日本においては、大規模な移民の受け入れでも実行しない限り、すぐに人手不足に関する状況が改善されることは無いだろう。

社員の能力開発に対してじっくりと時間や予算をかけることが可能な大企業には、まだ持ちこたえる体力があるかもしれないが、そうではない大多数の企業にとっては、外部へのアウトソーシングが今後メインのソリューションになるのではないだろうか。

セカイラボタイムスでは、引き続き、人材不足の問題について状況を追っていきたい。


花岡 郁 / SEKAI LAB TIMES編集長
2代目SLT編集長。運営元のモンスター・ラボでは広報も担当。ITエンジニアの採用方法や人材不足に関する記事を執筆しています。好きな食べ物は馬肉。趣味は街を徘徊すること。声優ネタ、サブカルネタも好物です。お問い合わせはお気軽にこちらまで→ monstar-info@monstar-lab.com