グローバルソーシング

北海道産ラボ型開発で地方創生!ブロックチェーン分野へも参入

近年、「地方創生」をキーワードに、地方ならではのサービスや企業が数多く生まれてきている。就職活動においては、かつて東京の大企業に一極集中して応募していた就活生も、UターンやIターンを活用して多様な働き方を実践している学生も現在では増えてきている。

しかし、実際に地方におけるビジネスを経済的・社会的に自立させることが出来る企業数は多くない。そのような状況でも着実に実績と規模を拡大しているが株式会社INDETAIL(インディテール)だ。北海道に本社を置く同社は、東京とのニアショアでのラボ型開発で地元の経済活性化をねらうIT企業。

なぜ北海道でITビジネスを行うのか、またクライアントとの物理的距離が課題のニアショアビジネスでどのように成功しているのか。それらの秘密について、同社広報の柴田さん(以下、柴田)にお話を伺った。また今回は、テレビ電話でSLT初のリモートインタビューを行った。


首都圏でのIT課題を地方(北海道)で解決

ー本社が北海道にあるとのことですが、どのような想いでビジネスを始められたのでしょうか?

柴田:弊社が掲げるビジョンとして、「地方の社会的・経済的自立と地域社会との共生を実現」したいという代表・坪井の願いから、北海道に本社を、東京に支社を置いています。

首都圏のお客様の課題を地方(北海道)で解決することで、お客様のビジネスだけでなく、北海道における地方活性化をより促進させていきたいと考えております。

ーなるほど。現地での人材を積極的に活用することで、地元に直接還元出来るんですね。リモート作業に対するクライアント側の不安という点ではいかがでしょうか?

柴田:そうですね。もちろん、首都圏人材と北海道人材の価格差というのもお客様に感じていただきたいですし、ニアショアでの開発におけるコミュニケーションノウハウの蓄積という面でも経験が豊富ですので、そうした不安もこうしたテレビ会議などでお話しながら解消していただければと思っております。やはり、開発を依頼する上でコミュニケーションがどのように行われるのかという点が最も確かめておきたい部分だと思いますので。

また、東京にBSE(ブリッジSE)も在籍しており、すぐにお客様のご相談に乗ったり随時対応させていただくことも可能で、本当に場所に制約されることなく仕事が出来る環境を用意しております。ニアショアのデメリットである離れた場所同士でのコミュニケーション障害をそれでほとんど解消できており、高いコストパフォーマンスを提供出来ていると弊社では認識しております。

リモート開発での課題はクリアと北海道から語る柴田さん(右)

小規模開発から信頼を積み上げていく

ーなるほど。「ラボ型開発」という言葉をまだ聞いたことがない方も多いと思います。実際にラボ型開発を初めて使ってみたお客様の反応としてはいかがですか?

柴田:やはり最初は、「どこまでやってくれるのだろう」と不安に思う方も多いようでした。なので、最初のプロジェクトは小規模な開発からスタートしてみるなどの取り組みを行いました。

一般的にラボ型開発は、オフショアの場合でもそうですが、人員を確保しなければいけませんので、中長期の契約が必要となってきます。しかし、初めての方にとってプロダクトの完成が約束されている請負型開発と比較して、いきなり半年間の契約をするというのは非常にハードルが高いことだと思います。そこで、弊社では、1ヶ月などの短期間からお仕事をお請けすることで、不安を解消してもらうというねらいがあります。少しやってみて大丈夫そうだと思ったら、少しずつ中長期的な構想も立てていくといったかたちですね。

ーラボ型開発でのプロダクトクオリティを一定レベルで維持していくというのは、簡単なことではないと思いますが、御社ではどのような工夫や取り組みをされているのでしょうか?

柴田:弊社の会社規模では珍しいことかもしれませんが、通常PM(プロジェクトマネージャー)が兼任することが多い、品質管理や企画提案を専属のPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)や担当者を置くことでプロジェクトを横断的に確認し、クオリティコントロールを可能にしています。

それとラボ型開発の場合、請求は稼働時間ベースで、成果物保証をしないというかたちが一般的ですが、弊社ではプロジェクト進行上こちらに非があった場合にはある程度の品質保証をしています。

アウトプットの粒度を合わせることがカギ

ー実際にニアショアでラボをやられていて、苦労している点などはありますか?

柴田:ニアショアだからというよりは、高い技術を持ったBSEがクライアントとしっかりコミュニケーションを取ってプロジェクトを回せているので、今のところ特徴的なデメリットは感じていないですね。

上流から下流過程をしっかりと技術的に理解している人間がお客様と話すので、単純に話が出来る以上のサービスに沿った会話をすることが可能なんです。ちなみに、オフィスの後ろのほうに座っているのがBSEの須郷(すごう)です。

(ここで須郷さん(以下、須郷)登場)

ーあ、お忙しいところすみません(笑)これだけはぜひお聞きしたいのですが、ずばりプロジェクトがうまくいく秘訣とはなんでしょうか?

須郷:あ、よろしくお願いします(笑)。そうですね、やはり目の前のお客様としっかりとアウトプットの認識を合わせるということが大切だと思います。画面仕様書一つとっても、どれくらいの粒度でアウトプットがいま求められているのか、自分ではページ1枚か2枚のつもりでいても、お客様側ではより詳細なものを求めていたということがあります。結果的にプロジェクトの遅延などに繋がりかねないので、そのあたりはとても気をつけているポイントですね。

ーなるほど。それはお客様にあらかじめ詳細なRFPを求めるのか、それともはじめからガッツリと話し合ってからコミットするのかでいうと、どちらの方法を取られるのでしょうか?

須郷:どちらのパターンもあるので、その都度対応していくというかたちですね。

ブロックチェーン事業領域へも新規参入

ー柴田さんにまたお話を伺いたいのですが、IPO(新規上場)を視野に入れたビジネス展開をされているとのことですが、上場後の目標などはありますでしょうか?

柴田:新規上場というのも一つの手段でしかないと思っておりますので、継続的に北海道の経済を活性化させていくというビジョンに取り組んでいくつもりです。海外への進出も現在は考えていないですね。

ー北海道経済の活性化を応援しています!直近の御社の動きなどがあれば教えてください。

柴田:先日(2017年2月7日)、北海道においてブロックチェーン技術者の育成を支援する取り組みを始めたことを発表させていただきました。

ブロックチェーン技術は今後、成長が期待される新しい技術分野ですが、一方で国内におけるブロックチェーン技術者不足が懸念されています。そこで、当社では「地方の社会的・経済的自立と地域社会との共生を実現する」という理念から、北海道内の複数のIT企業様と協力・提携をして勉強会などを開催することで、北海道のエンジニアにブロックチェーン技術を集積していく構想を立ち上げました。

将来的には、首都圏のお客様からブロックチェーン関連のお仕事をお請けできる体制を、地域全体で作っていきたいと考えています。

また、上記プロジェクトに併せて、ブロックチェーン関連の情報をわかりやすくお伝えするメディア『BlockChain Online(ブロックチェーンオンライン)』もリリースいたしました。初めての方でもブロックチェーンとは何かを記事でわかりやすく解説しているので、ご興味のある方はぜひサイトに遊びにきてみてください!

ブロックチェーンに関するオウンドメディアも展開

ー私も毎日チェックしにいきます!本日はどうもありがとうございました!

INDETAILへのお問い合わせはこちら


取材後記

地元を愛し、盛り上げたいという気持ちと熱意が画面越しでも強く伝わってくるインタビューだった。今後、ブロックチェーンよろしく中央集権的な組織や働き方が解体されていく中で、こうした企業がハブとなって地方を文化面・経済面でも活性化させていくだろう。従来の地方のイメージは近い将来大きく変わろうとしている。


花岡 郁 / SEKAI LAB TIMES編集長
2代目SLT編集長。運営元のモンスター・ラボでは広報も担当。ITエンジニアの採用方法や人材不足に関する記事を執筆しています。好きな食べ物は馬肉。趣味は街を徘徊すること。声優ネタ、サブカルネタも好物です。お問い合わせはお気軽にこちらまで→ monstar-info@monstar-lab.com