スタートアップ

実務を通してインターン生を教育!学生と共に成長する新たな企業の姿とは

エンジニアの数が不足するこのご時世、あなたの会社はどのようにエンジニアを獲得していますか?

トレンドとして、必要な人数や時間に応じて外部リソースに頼るという企業も増えてきています。

そんな中、熱意と学習意欲が高い学生を重要なリソースの一部だと考え、実務を通して彼らを教育し、スキルのあるエンジニアに育て上げるという試みをしているのが株式会社キュービック(以下、キュービック)です。

今回は、同社エンジニアチームのマネージャー飯田氏(以下、飯田)、HRチームのマネージャー森實氏(以下、森實)にお話を伺ってきました。

学生と向き合う

——本日はよろしくお願いいたします。

飯田、森實:よろしくお願いいたします。

——早速ですが、現在、キュービックでは何名のエンジニアが働いていらっしゃるのでしょうか?

飯田:現在はインターン生を含めて20名ほどになります。

森實:それもなかなかユニークなメンバーが揃っておりまして。(笑)

デンマーク人の学生インターンや、社会人インターンとして在籍しているソムリエ、コスプレイヤーの女性エンジニアなど。非常に個性豊かなメンバーが活躍しています。

——デンマーク人の学生にソムリエにコスプレイヤーですか(笑)面白いですね!

——今お話にありましたとおり、御社ではインターン生が多く在籍されているそうですが、会社全体でインターン生は何名ほどいらっしゃるのでしょうか?

森實:現在は全体で150名ほどおりまして、今春卒業する学生を除くと130名弱です。

インターン文化の始まり

——インターン生だけで150名ですか!またどうしてそんなに多くのインターンがいらっしゃるのでしょうか?

森實:もともと創業者の世一は、学生時代に学習塾で非常勤講師のアルバイトをしておりました。

世一が会社を立ち上げた当時、「とにかく人手が足りないので手伝ってほしい」と、ちょうど大学生になった塾講師時代の教え子たちに声をかけたのです。

そうして集まったアルバイトが、キュービックのインターン文化のはじまりです。

キュービックインターン文化の始まりを語る森實氏

——なるほど、そういった背景がおありなのですね。

『学生』『会社』『社会』三方よし

森實:いざ、ひとりひとりの学生と彼らの成長に向き合いながら働いてみると、彼らはみるみるうちに成果をあげるようになりました。

その時、「きちんと育成をすることで、非常勤の学生であっても会社にとって大きな戦力になる」という確信を得たのです。

それからというもの、私たちは意志を持ってインターンとともに働くことを選んでいます。

長期インターンという仕組みは三方よしなんですよ。

『会社』にとっては、新卒採用の人材獲得チャネルとして大きく機能してくれますし、若手社員がマネジメント経験を早くから積めるというのも大きなメリットです。

『学生』にとっては、「はたらく」ことのリアルを見つめながら、自分のキャリアや将来についてじっくりと考えるきっかけとなります。

労働人口が減少している中、学生を経済活動の現場に引っ張り出すことができれば、『社会』にとってもプラスなはずです。

——たしかに三方よしですね!たくさんのインターンがいらっしゃるワケがよくわかりました。

——ところで、そのうちエンジニアのインターン生は何名なのですか?

飯田:12名ですね。

——そのインターン生はどのように集めたのでしょうか?

森實:Wantedlyなどの媒体経由が半分、残りの半分はリファラルです。全社的にも最近はリファラルでの採用割合が増えてきています。

紹介の場合はもともと興味を持っていただいているのが前提ですし、紹介者がまず一次フィルタの役目を担ってくれますので、採用にも繋がりやすい傾向にありますね。

——メンバーの一次フィルタはいいですね。安心感があるというか。

「ヒト・ファースト」

——インターン生の採用基準のようなものはあるのでしょうか?

飯田:当社では、真っすぐで素直、そして前進力がある子を採用しています。

カルチャーフィットを重点的にみていますね。

——それはエンジニアのインターン生に限った採用基準でしょうか?

森實:いえ、インターン生かどうか、エンジニアかどうかに限らず、全社としてスキル採用より人柄採用を大切にしています。

短期的にはスキルフィットをした人材が活躍するかもしれませんが、長期的にみると、会社の価値観を共有できて組織風土になじむ、そういうカルチャーフィットする人材がうんと活躍してくれています。

若手教育

——そうなのですね。エンジニアの採用に関して、何か工夫されていることはありますか?

飯田:工夫とは少し違うかもしれませんが、企業文化として、事業よりもをまず第一にメンバーを大事にするという考えがあります。

ですから、労働力として外部からエンジニアを調達するというよりは、内部の人材をきちんと育てるということに力を注いでいますよ。

なので、経験が不足していてもカルチャーに合う若手を中心に採用していますね。特にスキルは問うていません。

——まさに御社の経営理念である「ヒト・ファースト」ということですね。内部の人材をきちんと育てるとのことですが、エンジニア教育では具体的にどのようなことをされるのでしょうか?

飯田:まずは入りやすい言語から始め、座学であったり、卒業までにどんなものをつくるかを決めて取り組む卒業制作のようなことをやってもらったりですね。

社内のポータルサイトなどを積極的にインターン生に制作や改善をしてもらう、OJT的な経験を積ませることもしています。

あとは、エンジニアに限りませんが、研修プログラムとして、社会人スキルを養う講座も導入しています。

その中に上司と部下の立場を逆転して体験するというワークもあります。上司視点の部下について考えさせることで自身の働き方を見つめ直すきっかけとしてもらっています。

育成においては、開発することの楽しさを感じてもらうよりも、開発したその先にある価値を体験し、知ってもらうことを大事にしています。

エンジニア教育の大切さを語る飯田氏

——開発の先にあるものを捉えながらの開発と捉えずに行う開発とだと、アウトプットにずいぶん差が出てきてしまいますよね。

飯田:まさにその通りで、それを口で説明しても伝わりづらいところがあると思うので、身近なところで体験してもらうということですね。

長期インターンだからできること

——ちなみに、エンジニアのチームの中には経験がゼロという方もいらっしゃるのですか?

飯田:ほとんどそういう方ですね。中には、自社のメディア運営の部署から異動してきたインターン生もいます。

森實:社内でインターンドラフトという制度がありますので、インターン生でも希望を出せば他の部署に異動することが可能になっているのです。

その制度を利用してエンジニアチームへ配属になったインターンは結構いますよね。

飯田:そうですね。

——インターン生がジョブローテーション可能とは、またチャレンジングな試みですね。ありそうで実際にできる会社は少なそうです。

森實:そうかもしれません。インターン生にとってこれだけチャレンジングな環境を用意できるのは、当社のビジネスモデルが“成果報酬型”であることが大きく関係していると思っています。

私たちは、上げた成果に対してクライアントさんから報酬をいただきます。成果創出までにかかる費用は全て自社で持つことになります。

ですから、成果を生むためのチャレンジに伴うリスクは基本的に自社で吸収が可能、影響範囲はクライアントさんまで及ばないのです。

インターン生の裁量権

個人情報を扱う業務が少ないというのも、インターン生に裁量の大きな仕事を任せやすい要因のひとつです。

飯田:広告運用の部署には、数千万という広告費を自分の裁量で操るインターンもいますからね。(笑)

他の会社でも、インターンの人数がたくさんいるところはあるかもしれませんが、当社ほどインターンに大きな裁量を与えている会社はほとんどないだろうと思います。

——すごいですね!それはインターンを育てるということで任せているのか、能力があるから任せているのかでいうと、どちらなのでしょうか?

飯田:育てるために任せています。

当然それぞれのスキルや経験などを考慮して、任せる仕事の粒度は調整しています。必要とあらばサポートにも入ります。

部下がストレッチできる大きさの仕事を渡し続ける、それが上司の大事な仕事のひとつであると考えています。

——コンフォートゾーンでもパニックゾーンでもなく、ストレッチゾーンに身を置き続けることは、ビジネスパーソンとしての成長に不可欠ですもんね。

——さて、続いて現在抱えている、採用上の課題をお聞かせいただければと思います。

飯田:エンジニア採用の中での勝ち筋というのは正直あまり見えてないのです。

エンジニアとして取りたい人材がいたとしても、やはり我々がプロダクトホルダーではないので難しいところですね。

あとは、中途の方だったりするとカルチャーフィットするまでに時間がかかるということもありますよね。

というのがあるので、自社では即戦力ではなくポテンシャルに重きを置き、採用後の育成に力を入れているというわけです。

——一貫性のある戦略ですね。

カルチャーフィットを重要視

——最後に改めて、採用の際に重要視されることをお伺いしたいです。

森實:繰り返しになりますが、やはりカルチャーフィットが一番です。

これからの労働市場で我々が選ばれていくためには、唯一無二である自社のカルチャーを磨き、そして人を魅了し続ける組織となっていかなければなりません。

お金や開発環境や役職で釣ることもできますが、それだけなら他の会社でも提供可能ですからね。

正社員登用の意味も込めた長期インターン

——カルチャーって口だけではうまく伝えづらいと思うのですが、そこへのフィット感を計るためにどのようなことをされているのでしょうか?

森實:たしかにそうですね。ですから、新卒採用に関しましては長期インターンからの正社員登用という形をとっています。

これは、本当にミスマッチの生じないおすすめの採用手法です。結婚する前の同棲のような感じですね(笑)

——わかりやすいです(笑)最近は採用よりも、外部リソースを最適化する会社が増えてきている傾向にありますが、御社は今後どのような方向をお考えでしょうか?

森實:当社ではやはり外部リソースよりも採用と育成に力を入れていきたいですね。内製化というのが我々のコアコンピタンスになると信じているので。

——現在どういうような人材が欲しいでしょうか?

飯田:当社の中で共通して使われる言葉があるのですが、「何をやるかではなく、誰とやるか」というものがあります。

この価値観を持っていることはとても重要ですね。

エンジニアに限らず、全社員にこれは言えることだと思います。それが満たされていれば、多少のスキルセットは関係ないです。

——やはりカルチャーフィットということですね!本日はありがとうございました!

お知らせ

キュービックのようなWebサービス・アプリ開発のエンジニアチームを必要としている方はセカイラボまでお気軽にお問い合わせください。


Naoki Kato / Internship
インターン生の加藤尚樹です。年の3分の1を日本で過ごし、世界の大学を転々としている留学生です。好きな食べ物は親子丼です。